「災害に備えるなら、防災を日常化した方が良いって聞いた。これから始めようと思っているけど、具体的には何をすれば良いの?」
「フェーズフリーって何?日頃から災害に備える方法って聞いたけど、もっと詳しく知りたい!」
「日常生活で消費しながら備蓄するローリングストックという方法があるって聞いた!これから取り組もうと思っているから、詳しい始め方を教えて欲しい!」
そんな悩みを抱えていませんか?
防災を日常化することは、いつどこでどんな災害が起こるか分からない自然災害大国の日本において、重要な考え方といえます。
日頃から備えておくことで、災害が発生した時にも冷静に対応できることでしょう。
そこで、この記事では、防災士の資格を持っている筆者が、防災を日常化する方法として以下を紹介します。
この記事を読んで分かること
- 防災を日常化する方法
- フェーズフリーとは
- ローリングストックの始め方
また、この記事は以下の人におすすめです。
この記事をおすすめする人
- 災害に備えたい
- 防災を日常化したい
- フェーズフリーについて知りたい
- ローリングストックを始めたい
防災を日常化する方法などを余すことなく紹介するため、ぜひ最後までお読みください!
この記事を書いた人

✅ アウトドアブログ「キャンプLogBooK」運営者
✅ キャンプ歴7年
✅ 月1~2回ほど、平日にソロキャンプを楽しむ
✅ 防災士資格受有
✅ 防災に使えるキャンプギアを多数保有
✅ フェーズフリーやローリングストック実施中

防災を日常に!家庭でできることや取り組み、備え7選

世界有数の自然災害大国の日本。いつどこでどんな災害が起こるか分からないのが、現状といえるでしょう。
そのため、日頃から災害へ備えること、つまり防災を日常化することが重要となります。しかし防災を日常に取り組むと一言でいっても、何をすれば良いかが分からなければ、行動に移すことはできません。
ここでは、防災を日常化するためにできる備えや家庭でできること、取り組みとして、以下の7つをそれぞれ紹介します。
- 貴重品の保管場所を事前に取り決める
- 災害時の持ち出し用品を準備
- 家具などの転倒防止措置
- 地域との連携
- ハザードマップや避難場所の確認
- 家族同士の安否確認方法を決めておく
- フェーズフリーやローリングストック
1つずつ解説していきます。
①:貴重品の保管場所を事前に取り決める
貴重品は災害時において、避難先の身分証明や生活の再建に必要不可欠な存在です。避難する際にすぐに持ち出せるよう、あらかじめ保管場所を決めておくと良いでしょう。
持ち出した方が良い貴重品の例は、以下のとおりです。
- マイナンバーカードなどの身分証明書
- 家や保険、銀行などの証書
- キャッシュカードや通帳
- 印鑑
- クレジットカード など
なお上記の貴重品は大抵の場合、原本でなくてもコピーであれば問題はありません。この場合、顔写真が付いていた方が効力が高いため、可能であれば顔写真付きの証明書はコピーしておいて、持ち出し品に加えましょう。
そのほか医療機関にかかっている場合、以下の持ち出しもおすすめします。
- 常用薬
- お薬手帳
- かかりつけ医の診察券
最後に、現金も用意しておきましょう。災害時は、停電などでキャッシュレス決済が使えないためです。
金額は2万円ほどで、1,000円札や100円玉、10円玉を用意するのが基本となります。(参考:あそび防災プロジェクト | 防災の小銭はいくら必要?内訳や使う場面を紹介)
災害時は店舗にお釣りがないことが多いため、1,000円札を用意する必要があります。100円玉や10円玉を用意する理由は、自動販売機や公衆電話を利用するためです。
ここまで紹介した貴重品の保管場所を事前に決めておき、避難時は家族誰もがすぐに持ち出しできるよう、日頃から備えておきましょう。
②:災害時の持ち出し用品を準備
非常持ち出し用品を事前に準備するのも、防災を日常化するためにできる備えの1つです。災害時の持ち出し用品は、支援物資が届くまでの間に必要な最低限の食料や日用品が該当します。
持ち出し用品の例としては、以下のとおりです。
- 貴重品(前項で紹介したもの)
- 非常時の備蓄食(詳しくは「ローリングストック(日常備蓄)とは」の項目で紹介)
- サランラップやアルミホイルなどのキッチン用品
- モバイルバッテリー
- 救急グッズ
- トイレ用品
- 感染対策用品
- 女性や子ども、高齢者用の災害対策用品 など
そのほかキャンプなどのアウトドアを日常的に行っている場合、アウトドア用品も持ち出し用品に加えると良いでしょう。なお、非常時に持ち出すアウトドア用品の詳細は「ローリングストック(日常備蓄)とは」の項目で紹介します。
避難所への移動やライフラインなどの復旧は、時間がかかることが想定されます。非常持ち出し用品は、事前に準備しておくことを心がけましょう。
③:家具などの転倒防止措置
地震などの災害によって、家具が転倒するのを防ぐ必要もあるでしょう。家具の転倒を防ぐ方法はさまざまありますが、住んでいる自宅の形態によって防止措置は変わります。
賃貸の場合、退去時の原状回復を考えると、壁に穴を開ける方法は可能な限り避けたいのではないでしょうか。この場合、以下のものを使って家具を固定することをおすすめします。
- 粘着マット
- 転倒防止板やベルト
- 引き出し開放防止ストッパー など
持ち家の場合、自由度はある程度上がると考えられます。上記の転落防止措置に加えて「L字金具」を使って、壁に家具を固定するのも良いでしょう。
また賃貸と持ち家両方にいえることですが、キッチンや寝室の転倒防止措置には、特に力を入れる必要があります。キッチンには重量物である冷蔵庫や食器棚、寝室にはタンスを設置している場合が多く、これらが倒れると避難経路がふさがれます。
避難に時間がかかることが、予想できるでしょう。キッチンや寝室の家具には、しっかりと転倒防止措置を行っておくことをおすすめします。
④:地域との連携【できればで良し】
日頃から近隣の住民同士で交流することも、災害への備えにつながります。災害時には、住民同士の助け合いが必要です。
特に何人で住んでいるのかや、お年寄りなど助けが必要な人がいるのかなどの情報は、避難の際に役立ちます。自分が助けが必要な人なら、住民同士との交流で情報として伝えておくのも良いでしょう。
そのほか、自治体が開催している防災訓練に参加することも、地域との連携につながります。
なお近年は、生活スタイルの変化などが理由で、住民同士の交流が希薄化しているところもあります。
そのため地域と絶対に連携すべき、とまではいえません。地域との連携が難しい場合、自分や家族の身を守ることを優先させましょう。
⑤:ハザードマップや避難場所の確認
ハザードマップや避難場所を事前に家庭内で確認しておくことも、防災を日常化するのに必要といえるでしょう。ハザードマップや避難場所は、具体的に以下で確認します。
基本的には、自分が住んでいる自治体のHPに掲載されているハザードマップや避難場所を確認すれば、問題はありません。そのほかの2つは例えば、旅行や出張に行く際に事前確認するなどの利用方法があるでしょう。
なお自治体のHPでハザードマップや避難場所を確認した後は、避難経路を実際に歩いてみることをおすすめします。避難場所に至るまでの経路に、危険個所があるかどうかが確認できるためです。
例えば道中に川があれば、氾濫の危険性が想定できます。山に近い場所を通るのであれば、土砂災害の危険性が想定できるでしょう。
避難経路の確認は、日常生活において散歩ついでにできることです。日頃から散歩ついでに避難経路を歩いてみて、より安全に避難所にたどり着けるルートを見つけるのも良いでしょう。
⑥:家族同士の安否確認方法を決めておく
家族同士で安否を確認する方法を事前に決めておくことも、日常でできる取り組みの1つです。以下のサービスを利用すれば、電話で安否などの伝言を録音できます。
これらは災害で回線が混雑している場合でも、比較的つながりやすい伝言サービスです。災害発生時は、有効活用しましょう。
そのほか、伝言サービスで安否確認ができない場合も想定できます。その場合、災害が発生した時の集合場所を、事前に家族で決めておくと良いでしょう。
伝言サービスで安否が確認できなくても、集合場所に向かうことで安全が確認できる可能性もあります。
災害発生時に家族の安否が確認できない場合、大きな不安を感じることでしょう。伝言サービスを有効活用したり、集合場所を事前に決めておいたりして、災害時に少しでも不安を軽減させることをおすすめします。
⑦:フェーズフリーやローリングストック
防災を日常に取り入れやすい習慣として、フェーズフリーやローリングストックが挙げられます。
フェーズフリーとは、災害のためだけに備えるのではなく、日常生活に防災を取り込む考え方をいいます。ローリングストックは、非常時の備蓄食料を日常生活で消費しながら、不足分を買い足す方法です。
どちらも、防災を日常化するのに必要な取り組みといえるでしょう。
なお、フェーズフリーとローリングストックについては、次の項目で詳しく解説します。ぜひ引き続きお読みください。
フェーズフリー(備えない防災)とは

フェーズフリーとは、日常時と非常時の境目を無くすことを目標とした考え方です。災害に備えるのではなく、日常生活に防災を取り入れることを目指すため「備えない防災」とも呼ばれます。
日本は、地震や台風、豪雨など発生する災害の種類もさまざまです。さらに災害の規模や被害状況によって、備蓄品とその量が変わります。
いつ起こるか分からない災害のためだけに備えるのは、金銭的にも備蓄品を揃える手間的にも難しいことでしょう。
そこで日常時に使っているものなどを、災害時でもそのまま利用するフェーズフリーが、2014年に防災の専門家「佐藤 唯行」氏によって提唱されました。そんなフェーズフリーですが「アウトドア用品」と「食料品」が、特に相性が良いとされています。
アウトドア用品については、キャンプなどのアウトドアを日常的に行っている場合に相性が良いといえます。例えば、以下のものは、災害時にも利用しやすいでしょう。
- テント
- 寝袋
- ランタン
- ライト
- カセットコンロやボンベ
- クーラーボックス
- モバイルバッテリー など
続いて食料品ですが、賞味期限が長く、常温保存できるものが、フェーズフリーに向いています。これらの食料品を、ローリングストックすると良いでしょう。
なお、ローリングストックや詳しい備蓄食については、次の項目で詳しく解説します。
ローリングストック(日常備蓄)とは

ローリングストックとは、日常生活で消費しながら備蓄する方法です。日常備蓄とも呼ばれます。
普段から自宅で食べている食料に缶詰などの備蓄食を取り入れ、消費した分だけを買い足すという方法が、ローリングストックとなります。
農林水産省が実践方法などを詳しく解説しているとおり、ローリングストックは国が推奨している災害に備える方法の1つです。(参考:農林水産省 | 災害に備えた食品ストックガイド | 簡単!「ローリングストック」)
そんなローリングストックですが、具体的には以下の3つのサイクルで行います。
- 多めに買う:長期保存可能な食品や飲料水を普段の買い物で多めに買う
- 普段の食事で食べる:可能な限り賞味期限切れが近いものから消費する
- 買い足す:消費した分を必ず新たに買い足す
上記3つのサイクルを繰り返すことで、一定量の備蓄品をキープできて災害に備えられます。また鮮度が保たれた備蓄品が消費できるため、災害時でも日常生活に近い食生活が送れることでしょう。
なお多めに買うといっても、具体的にどれだけの量の備蓄品を買えば良いのかが分からないのではないでしょうか。
一般的に推奨されているのは、最低3日分です。過去の災害から、支援物資は発生から3日ほどで到着することが多いとされているため、最低3日分の備蓄が推奨されています。(参考:鈴廣かまぼこ | 魚肉ペプチドLab | 備蓄食料は何をどのくらい準備すればよい?備蓄食の選び方とローリングストック法)
ただし最低3日間分というのは、あくまでも一般的な話です。大規模な災害が発生した際は、支援物資の到着まで1週間以上かかることも想定できます。
そのため、農林水産省は「最低3日分~1週間分×人数分の食品の家庭備蓄が望ましい」と呼びかけています。
3日~1週間で、1人あたりが必要な食料や水の量の目安は、以下の表のとおりです。
| 3日~1週間で必要な食料や水:1人(目安) | 3日間 | 1週間 | ||
| 水(1日3リットル) | 計9リットル | 計21リットル | ||
| 食料 (1日3食分) | 主食 | 米、パックご飯 | 3~5パック | 7~9パック |
| カップ麺、インスタント麺 | 3~5個 | 7~9個 | ||
| 缶詰パン、乾パン | 2~3缶 | 6~7缶 | ||
| 主菜・副菜 | 缶詰(鯖缶や焼鳥缶など) | 5~7缶 | 12~14缶 | |
| レトルト食品(カレーなど) | 3~5パック | 7~9パック | ||
| 栄養補完 | 野菜ジュース(1日1本の目安) | 3〜5本 | 7~9本 | |
| 栄養補助食品(カロリーメイトなど) | 3〜5個 | 7~9個 | ||
災害への備えとしてローリングストックに取り組み、防災を日常化していきましょう。
まとめ:防災を日常化しよう
いつどこでどんな災害が起こるか分からない自然災害大国の日本において、防災を日常化することは自分や家族の身を守るために必要といえるでしょう。
防災を日常化するためにできる取り組みとしては、以下の7つが挙げられます。
- 貴重品の保管場所を事前に取り決める
- 災害時の持ち出し用品を準備
- 家具などの転倒防止措置
- 地域との連携
- ハザードマップや避難場所の確認
- 家族同士の安否確認方法を決めておく
- フェーズフリーやローリングストック
上記のなかでフェーズフリーは、備えない防災とも呼ばれ、日常時と非常時の境目を無くすことを目標とした考え方となります。ローリングストックとは、普段から自宅で食べている食料に缶詰などの備蓄食を取り入れ、消費した分だけを買い足すという方法です。
どちらも、防災を日常化するために重要な取り組みといえるでしょう。
災害はいつ起こるか分からないため、日頃から備えておく必要があります。この記事で紹介した取り組みを参考に、防災を日常化していきましょう。
それではご安全に!
なお、いつ起こるか分からない災害に備えようと考えた場合、防災キャンプを経験するのもおすすめです。
防災キャンプは、キャンプという非日常な環境を通じて、避難生活を疑似体験する活動や訓練をいいます。家族や友人と楽しみながら防災の知識や技術、体験が身につけられます。
以下の記事では、そんな防災キャンプをする目的や内容、やり方について解説しています。
防災キャンプに挑戦したいと考えた場合、ぜひあわせてお読みください!

